2018-09-22

システム開発のマネージメントについて意識していること

当たり前のように求められていたことが、仕事場が変わって、今ではそうでもないようです。この期待どおりにだけ仕事をするならきっと楽です。が、意識的に求められていないだけで、現実には必要なことです。だから、結局は必要に応じてやっています。

今日はそんな、仕事をするにあたって意識していること−−システム開発のマネージメント−−について書いてみようと思います。

すき間を埋める

それぞれのメンバーはそれぞれのことを考えます。画面を任されれば画面を、バッチを任されればバッチを、彼らは考えます。ので、彼らがそれをやることは通常できるわけです。

それで物事が成っていくならそれでよいです。が、実際のところそういうわけにはいかないものです。画面をつないだときに操作を満たすことができるのか、とか、バッチが取り込むデータは画面と整合性がとれているのか、とか、考えます。

あとは、画面やバッチの製造をするならDBがきちんと定義されているべき、とか、DBを定義するなら要件を整理してライフサイクルを明らかにするべき、とか、も考えます。よーい、ドン、で走ってもらうにはスタートに立つまでの段取りが必要です。

仕様的なつじつまが空間なら、進行的なつじつまは時間です。それらを織り成すようにプロジェクトを回していきます。「すき間を埋める」と上司だった人が、当時僕がプロジェクトマネージメントをやり始める時に教えてくれました。

安心感を与える

発注者や、社内であってもプロジェクトオーナーなどからは、プロジェクトの進行具合が見えにくいものです。プロジェクトは進んでいるのか、納期までに完成させられるのか、そもそも期待することが理解されているのか、と不安になります。

不安になると発注者やプロジェクトオーナーは報告を厳に求めたり、やり方を強制したりするようになります。そうでなければ不満がたまって雰囲気が悪くなります。こうなると仕事がやりづらい。やり方にしても、雰囲気にしても。

ですから、そうならないように努めます。やはり仕事を請けているからには報告をする義務はあると思います。それは安心感を与えるためです。プログラマーは自らが要件を理解していることを発注者やプロジェクトオーナーに示すべきです。また、進行の具合と解決すべき課題・次のアクションをどう考えているかを示すべきです。

それがあればやり方に口を出されたり、不信感を持たれたりすこともありません。自分の仕事を自由にすることができるわけです。近ごろは何かとドキュメンテーションを否定的に捉える話題を見聞きします。が、コミュニケーションの手段として省いてはいけないものはあるように思います。

仕事を完成する

自分に割り当てられたタスクがあってそれを消化する。小さな範囲であればそのように仕事をこなしていくことは必要です。なにより実行しなければやることはなくなりません。

だからと言って、タスクをこなしさえすればそれよろしいということはありません。設定されたタスクが時間的にも空間的にも完全であることはまずあり得ません。から、それを補う力、着地させる力が必要なわけです。それがプロジェクトの進行を監督するマネージャーの仕事だと思います。

そういうときに、自分に割り当てられたタスクではないから、とか、自分はそのように聞いていないから、とか、言ってしまうのは筋違いです。方法論だけでいつでもプロジェクトが成功させられるわけでははない、ということはおよそ想像できます。であれば、いつだって仕事を完成させるための軌道修正は考えるべきです。

ITに関係する誰それの成功体験エピソードが、仕事柄目に入って来やすい。そのせいか、どうもエンジニアは自己実現に意識を傾向しがちだと感じます。そして「俺が」「私が」という執着が話をややこしくします。そんなことよりも前に仕事をしているんだぞ、ということは理解しておきたいものです。


プロジェクトを着地させる。そのことをまず考える。対外的には安心感を与えるだけの報告をアウトプットしつつ、対内的には時間的・空間的なすき間を埋めてプロジェクトの進行をサポートする。これが仕事をするにあたって意識していることです。

平たく言えばマネージメントです。が、自分がマネージャーであるからそういうことを考えるべき、だとも思っていません。現に今は立場上マネージャーではないです。が、そのように考えます。し、そのように行動します。

それが今ではありがたがれていたりもします。そうであっても、やっぱり目の前の仕事をやるだけです。結局はいつだってそうで、考えられる範囲のことを考えて、やれるだけのことをやるしかないんです。自己実現などはそのあとでついてくるおまけみたいなものです。

ふくちはるき
フリーランスのソフトウェアエンジニア
オブジェクト指向やドメイン駆動設計に興味があります。趣味で写真もやります。 もっと詳しく